ネットワークにおけるソース検索は最重要課題です。 事実上サーバーとKademlia、そしてeMule自身は最も効率的なソースの取得に対して有機的に連動しています。 eMuleで最良のパフォーマンスを得るにはいくつかの概念の理解が必須となります。 それぞれのダウンロード用のソースリストはそのダウンロードアイテムをダブルクリックすることによって表示することが出来ます。 より高度なソース情報の取得と処理を行うには"拡張設定→追加オプションを表示する(高度モード)"が有効になっていなければなりません。
・ | ダウンロード用のソース検索 | |
eMuleにはダウンロード用のソースを検索するための方法が数種類用意されています。 ダウンロードアイテムをダブルクリックすることによって展開されるソース情報のサイズカラムでは、そのソースについての簡単な情報が表示されます。 | ||
- | eD2k Server |
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- | Kademlia Kademliaは中央サーバーを使用せずに、膨大な数の分散ユーザーの中から非常に高速にソースを検索できる方法を提供します。詳細はネットワークガイドを参照してください。 |
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- | ソース交換 特定のダウンロード用にソースが追加された後、eMuleはそのソースに対して自身のダウンロードで未だ所有していない部品用のソースを知っているかどうか問い合わせます。 もし追加ソースを接続しているクライアントが知っていれば、そのソースのリストを送信します。 |
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- | パッシブ パッシブ(受け身)ソースは接続している他のクライアントです。 eMuleは彼らに対して自身のダウンロードソースの一つとなれるかどうか、そして適切なダウンロードソースとして追加する前に、既知であるかどうかを問い合わせます。 |
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・ | ソース数の合計 基本的にはダウンロードソースが多い方がダウンロードは速くなりますが、それにも限界があります。 合計であまりに多くのソースを追加していると、ソースの管理によって接続が混み合う事が原因でeMuleが重くなり、その結果として実際のダウンロード速度が低下します。 全てのダウンロード用に見つかったソースの総数は"統計ウィンドウ→転送→ダウンロード→ダウンロードソース"に表示されます。この値は3000を超えるべきではありません。 |
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・ | キューとソースの状態 一度でも他のクライアントがソースとして追加されると、現在のソース状態についての問い合わせが行われます。表示されるソース状態は以下の通りです: |
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- | 順番待ち / QR: xx これはキューに並んでいることを意味します。QR(キューランキング)とはこのクライアントのキュー内での順番を表します。 キューの先頭に達すれば(QR:1)、そのソースはデータのアップロードを開始します。クレジットはキューの進行速度を修正します。 |
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- | キュー限界 あまりにも多くの他のクライアントがこのソースのキューに並んでいて、その数がこのソースのキューの最大制限値に達してしまっています。 |
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- | 接続限界 現在eMuleは他のソースへの問い合わせに忙殺されている為、このソースへの問い合わせ用に接続が空く迄待機しています。 もし待機しないなら、あまりにも多くのソースを処理しなければならない羽目になります。 上にある"ソース数の合計"の項を参照してください。 |
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- | 必要な部分無し (短縮形: NNP) このソースはダウンロードを完成させるために必要な残りの部品を持っていません。 ソースの利用可能なパーツは色分けされたバーで確認することが出来ます |
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- | 別のファイルを問い合わせ中 (短縮形: A4AF) 一つのダウンロードにつき一つのソースだけが使用できます。 もし同一のソースが別のダウンロード用にも部品を提供しているなら、eMuleは自動的にどのダウンロードがこのソースから部品を提供して貰うかを決定します。 そのため選に漏れたもう片方のダウンロードアイテム上では"別のファイルを問い合わせ中"と表示されることになります。 次の項ではeMuleのこのような高度なソース処理を解説します。 |
高度なA4AF処理
この画像では見つかったソースと共に、いくつかのダウンロードが表示されています("追加オプションを表示する"が有効になっている事に注意してください)。
例えば4番目のファイルはソースが合計で27あり、その26が利用可能で、49がA4AFであることを表しています。
一連のシリーズになっているファイルや複数の部品に分割されたファイルをダウンロードしている場合、eMuleは上の画像でのFilename1_Part_Xのようなソース表記で表示します。
このように同じグループを成していると思われる一連のファイルでは、一つのファイル用に見つかったソースが同時に他のファイルにも部品を提供しているという事態が頻繁に発生します。
結果としてeMuleはこれらのファイル用のA4AFのカウント数が高いソース上の一つのキュー位置だけを占有します。
このコンテキストメニューにはこれらA4AFソースをファイル単位で扱うために、2つのコントロールがあります。
それが"優先順位"と"自動的に全てのソースをこのファイルへ移す"です。
また、カテゴリのコンテキストメニューでもA4AFソースを処理する手段が提供されます。 ここでは"優先順位"と"アルファベット順でダウンロード"がそれにあたります。
eMuleの高度なA4AF処理では、以下の命令によってどのファイルがソースを獲得するかを決定します: | |
・ | 自動的に全てのソースをこのファイルへ移す (高い優先順位) このチェックが付いた一つのファイルだけが常時A4AFソースを獲得します。 |
・ | カテゴリ優先順位 高い優先順位を持ったカテゴリ内のファイルは、カテゴリ分けされていないファイルやそれより低い優先順位のカテゴリのファイルよりも優先してA4AFソースを獲得できます。 |
・ | ファイル優先順位 カテゴリ内ではファイルの優先順位が、どのファイルがソースを獲得できるかを決定します。 |
・ | アルファベット順でダウンロード (低い優先順位) ダウンロードするファイル名に従ってソースを割り当てます。 例えば上のFilename1_Part_Xの例では、最初にFilename1_Part_1が全てのA4AFソースを得ることを意味し、Filename1_Part_1のダウンロードが終了すれば次にPart_2が全てのA4AFソースを獲得することになります。 この形式でダウンロードを行いたい場合は、対応したカテゴリを作成することをお勧めします。 このオプションにチェックを入れるなら、ファイルがアルファベット順に命名されていることを確実にして下さい。 ダウンロードアイテムをリネームするにはダウンロードアイテム上でF2キーを押すか、マウスの中央ボタンをクリックして表示されるメニューから"ファイルの詳細を表示"を選択して下さい。 |
注意: |
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・ | "アルファベット順でダウンロード"にカテゴリを設定すれば、そのカテゴリ内の全てのファイルの優先順位が"普通"になります。 後でこのカテゴリにファイルを追加した場合、そのファイルが高い優先順位を持つことになります。 アルファベット順にファイルをダウンロードしたいなら、カテゴリ内の全てのファイルの優先順位を同じにしておかなければなりません(この作業は自動で行えません)。 |
・ | A4AF処理はクライアントからクライアントへのソース交換を許可するために、ソースが低い優先順位のファイルと交換されるかどうかをチェックします。 これは低い優先順位のダウンロードでさえ、利用可能な全てのソースを検索できることを保証します。 |
・ | ソース交換の頻度はネットワーク内での最小再問い合わせ時間に従わなければなりません。ソースが交換されるまでには最大で30分掛かる可能性があります。 |
・ | QRが50以下のソースは、確実にダウンロードが開始されるようにするため、最高優先順位のダウンロードから交換されることはありません。 |
適用バージョン: v0.43a以降
最終更新日: 2004/07/18 Monk
18.07.2004 13:40